40.雷水解(らいすいか い)春が来て厚い氷が解ける時 | ||
|
|
晴れ |
|
解。利西南。无所往。其来復吉。有攸往。夙吉。 (かいはせいなんによろし。ゆくところなければ、それきたりかえりてきち。ゆくところあれば、はやくしてきち。) |
|
|
「解」はゆるむ意。解消、解放のこと。「雷水解の時、西南(坤・地)の安らかな方向に進むのが良 い。 行く所がなければ元の所に戻って吉。行く所があれば早く動いて吉」。雷水解の時は、物事を解決するためには即断即決がポイントです。グズグズしていた らせっかくのチャンスを逃してしまいます。この卦が出たら、これまで困難の渦中にあった人ならば、悩みが解決し脱出することができますので、悩める人は 即、手をうつことです。しかし、これまで順調に進んできた人は、契約も縁談も解消され、職まで解かれてしまうしまう場合もあります。また、気持ちがゆる んで、怠慢になってしまうことも考えられます。油断は禁物ですが、雪解けの季節に当たる今、心機一転で事に臨みましょう。 | |
初爻 | 爻辞 | 无咎。 (とがなし。) |
対処法 | 「分を守れば問題はない」。力不足ゆえ目上に従い、援助を求める時です。身近に誘惑があるので用心しましょう。 | |
二爻 | 爻辞 | 田獲三狐。得黄矢。貞吉。 (かりにさんこをう。こうしをう。ていきち。) |
対処法 | 「狩に行って三匹の狐を得た。刺さっていた黄金の矢も得た。貞正にして吉」。頑張れば頑張るほど実績が上がり、名誉も手にする時で
す。思いもよらぬ宝を得られるかもしれません。積極的に動いて自らチャンスをつくりましょう。 ◎良い時です。 |
|
三爻 | 爻辞 | 負且乘。致寇至。貞吝。 (おうてかつのるあだのいたるをいたす。ただしけれどもりん。) |
対処法 | 「負」は荷を背負う業で、位の卑しいこと。「乘」は車に乗ることで、位の貴いこと。「寇」は敵、賊のこと。「荷を背に担いでいくべき
人夫が車に乗り、何とも不釣合いだ。これでは賊に危害を加えられよう。貞正にしていても恥をかくことになる」。身分不相応なことを企てたり、格好を取りつ
くろってばかりだと大失敗に至る時です。
実力をわきまえなさい。 ◎あなたの考え方、進み方に問題点があります、よく反省し、改めましょう。 |
|
四爻 | 爻辞 | 解而拇。朋至斯孚。 (なんじのぼをとく。ともいたりてこれまことす。) |
対処法 | 「拇」は小人との腐れ縁のこと。「つまらぬ者との腐れ縁は断ち切ることだ。同志がやって来て心のこもった交際ができる」。くだらない 者とは即刻、手を切りましょう。勇気が求められる時です。 | |
五爻 | 爻辞 | 君子維有解。吉。有孚于小人。 (くんしこれとくあり。きち。しょうじんにまことあり。) |
対処法 | 「君子であれば小人を解き放して吉。解き放された小人も、その誠に感じ入って従う」。泣いて馬謖を斬る時です。私情に流されずにやる べき時はやることです。 | |
上爻 | 爻辞 | 公用射隼于高〓之上。獲之无不利。 (こうもちいてはやぶさをこうようのうえにいる。これをえてよろしからざるなし。) |
対処法 | 「高〓」は高い塀のこと。「王公が高い塀の上に止まっている隼を撃ち落とす。これを捕えてよろしい」。目の上の瘤を抹殺することが
できて、懸案や難問が一気に解決する時です。強攻手段を用いてでも敵に対抗することです。しかし、油断は禁物。 ◎良い時です。 |
※太極・陰陽・八卦(天、沢、火、雷、風、水、 山、地)の解説については、こちらをクリックしてご覧下さい。
※コンピューター上で表示されない古語 は「〓」で表示しました。この 古語は「易経入門」の中には記載しています。
※易経六十四卦はそれぞれ、卦象、卦辞、爻辞からなります。1. 乾為天と2.坤為地の所には卦象と爻の位置関係を詳しく記してお ります。