31.沢山咸(たくざんか ん)フィーリングを大切にする時
卦 象

運勢予報
晴れ
卦  辞
咸。亨。利貞。取女吉。
(かんはとおる。ていによろし。じょをとるにきち。)
運  勢
「咸」は感じるということ。「沢山咸の時、通じる。貞正がよい。嫁をもらうには吉」。若い女()と若い男()が互いに感じ合い、相通じる姿 です。この卦は恋愛の卦ともいわれ、相手の感じ方、反応の程度を人体の部位を用いて各爻に解説してあります。沢山咸の時は、ツーといえばカーというような 時で、直感に任せてすみやかに事を運ぶことがポイントです。恋愛は急速に進展する時で、理性を失いがちなので、いくら恋愛の卦とはいっても異性問題には一 応 注意を払う時です。真面目な関係ならばいうことはありませんが・・・・・。会社の上司のあなたに対する評価にも応用してみてはいかがでしょうか。
初爻 爻辞 咸其拇。
(そのぼにかんず。)
対処法 「拇」は足の親指のこと。「足の親指に感じる程度」。大して感じておらず、ちょっと気がある程度です。気持ちがくすぐられても、まだ まだ動くときではありません。会社でのあなたのせっかくの提案もボツになる でしょう。
二爻 爻辞 咸其腓。凶。居吉。
(そのひにかんず。きょう。おればきち。)
対処法 「腓」はふくらはぎのこと。「足の曲線美に感ずるようでは凶。動かずにいれば吉」。誘惑があっても心を動かさず、じっとしているのが 一番の時です。
三爻 爻辞 咸其股。執其随。往吝。
(そのこにかんず。そのしたがうをとる。ゆけばりん。)
対処法 「股に感じ色欲に溺れている。感ずるままに従っていく。進んだら恥をかくことになる」。会社の得意先が色仕掛けで近寄ってくるかもし れませんが、後がこわい時です。甘い話に乗ることなく、自分をしっかり保ちましょう。
四爻 爻辞 貞吉。悔亡。憧憧往来。朋従朕爾思。
(ていきち。くいほろぶ。しょうしょうとしておうらいすれば、ともなんじのおもいにしたがう。)
対処法 「憧憧」とはそわそわと心が落ち着かないこと。「貞正にして吉。悔いはなくなる。だが、そわそわといったりきたりするようであれば、 似たような仲間が集まってくる」。つまらぬことに心が動きやすい時です。自分を固くガードすることが大切です。
五爻 爻辞 咸其〓。无悔。
(そのばいにかんず。くいなし)
対処法 「〓」は背肉のところで、欲のないこと。「背中に感じる程度。悔いはない」。鈍感といわれようとも、無関心ゆえ無事を守っていると いったところです。
上爻 爻辞 咸其輔頬舌。
(そのほきょうぜつにかんず。)
対処法 「輔頬舌」は口のこと。「口に感じる」。すなわち口先だけのうまい話に注意するときです。あなた自身、言動に気を配ることです。心で 感じなければ、そして心に誠がなければ駄目です。
◎あなたの考え方、進み方に問題点があります。よく反省し、改めましょう。
※太極・陰陽・八卦(天、沢、火、雷、風、水、 山、地)の解説については、こちらをクリックしてご覧下さい。
※コンピューター上で表示されない古語 は「〓」で表示しました。この 古語は「易経入門」の中には記載しています。
※易経六十四卦はそれぞれ、卦象、卦辞、爻辞からなります。1. 乾為天2.坤為地の所には卦象と爻の位置関係を詳しく記してお ります。