21.火雷噬〓(からいぜい ごう)障害物を断固として除去する時 | ||
|
|
晴れたり曇ったり |
|
噬〓。亨。利用獄。 (ぜいごうはとおる。うったえをもちうるによろし。) |
|
|
「噬〓」は噛み砕くこと。「獄」は牢獄のこと。「火雷噬〓の時は通じる。障害となるものは牢に入れてでも除去することだ」。火雷噬〓 の時は、奥歯に物がはさまっているような何らかの邪魔者が存在している時です。この卦が出たら「目には目を、歯には歯を」の態度で厳しく対処し、思いきっ てそれを取り除くことが求められます。優柔不断な態度ではとても希望は叶いません。雨降って地固まる時でもあるのですから。 | |
初爻 | 爻辞 | 〓校滅趾。无咎。 (こうをはきてあしをやぶる。とがなし。) |
対処法 | 「校」は足かせのこと。「足かせをはかせて足を傷つけ、歩けないようにする程度で問題はない」。相手は小物ですから、少し懲らしめて やれば効果てきめんの時です。しかし、あなたが今やろうとしていることは踏みとどまるべきでしょう。 | |
二爻 | 爻辞 | 噬膚滅鼻。无咎。 (はだえをかみてはなをやぶる。とがなし。) |
対処法 | 「肌に噬かみつき、鼻を傷つける程度で問題はない」。相手はかなり手強いので「柔よく剛を制す」、つまり、ソフトムードで粘る時で す。 | |
三爻 | 爻辞 | 噬[月昔」肉遇毒。小吝。无咎。 (せきにくをかみてどくにあう。すこしくりん。とがなし。) |
対処法 | 「せき肉」は小鳥を丸ごと干したもの。「干肉を噬(か)んで毒に当たる。少し腐っていたが問題はない」。敵はどうも腹に一物ありそう です。また、今あなたがなそうとしていることは意外と難しく、力量不足の感があります。再考しましょう。 | |
四爻 | 爻辞 | 噬乾〓得金矢。利艱貞。吉。 (かんしをかみてきんしをう。かんていによろし。きち。) |
対処法 | 「乾〓」は骨つきの肉のこと。「艱貞」は困難に耐えて貞正を守ること。「骨つきの肉を噬んだら金の矢じりが出てきた。苦しみに耐え貞
正であれば良い。吉」。苦労のし甲斐があって、なかなかの成果が得られます。がんばり時です。 ◎良い時です。 |
|
五爻 | 爻辞 | 噬乾肉得黄金。貞氏B无咎。 (かんにくをかみておうごんをう。ただしけれどもあやうし。とがなし。) |
対処法 | 「干肉を噬(か)んだら黄金が出てきた。貞正にしていても歯が欠けるような危険を伴う。だが、問題はない」。多少の危険も何のその、
やり抜くことで予期せぬ利益が得られる時です。 ◎良い時です。 |
|
上爻 | 爻辞 | 何校滅耳。凶。 (こうをにないみみをやぶる。きょう。) |
対処法 | 「校」は首かせのこと。「首かせをはめられて耳を傷つける。凶)。突然、クビを言い渡されるなど、つんぼ桟敷におかれるような目
に遭う時です。すべて身から出たサビだといえましょう。 ◎あなたの考え方、進み方に問題点があります。よく反省し、改めましょう。 |
※太極・陰陽・八卦(天、沢、火、雷、風、水、 山、地)の解説については、こちらをクリックしてご覧下さい。
※コンピューター上で表示されない古語 は「〓」で表示しました。この 古語は「易経入門」の中には記載しています。
※易経六十四卦はそれぞれ、卦象、卦辞、爻辞からなります。1. 乾為天と2.坤為地の所には卦象と爻の位置関係を詳しく記してお ります。